帰省や旅行先で子どもが体調を崩したときの対応
帰省や家族旅行は楽しいイベントですが、慣れない環境や長時間の移動、生活リズムの変化などによって、子どもが突然体調を崩すことがあります。発熱や嘔吐、下痢、咳などが始まったとき、「知らない土地でどこを受診すればよいの?」「このまま様子を見ても大丈夫?」と不安になる保護者も多いでしょう。
旅行先で慌てないためには、子どもの状態を落ち着いて確認し、必要に応じて近くの医療機関を探すことが大切です。また、出発前に最低限の準備をしておくだけでも、急な体調不良への対応がしやすくなります。
1.まずは子どもの症状と全身状態を確認する
子どもが「気持ち悪い」「おなかが痛い」などと訴えたり、いつもより元気がなかったりしたら、まず体温を測り、全身の様子を確認しましょう。
発熱の有無だけでなく、呼びかけに普段どおり反応するか、呼吸は苦しそうではないか、水分が取れているか、尿が出ているか、嘔吐や下痢が何回あったかなども重要です。
特に旅行中は、普段より歩く距離が増えたり、暑い場所で長時間過ごしたりすることがあります。体調が悪そうなときは予定を中止し、ホテルや帰省先など静かな場所で休ませましょう。
発熱していても水分が取れ、元気がある場合は、すぐに重い状態とは限りません。一方、ぐったりしている、呼吸が荒く苦しそう、顔色が悪い、何度も吐く、水分が取れない、尿が少ないといった場合は、医療機関への相談を検討する必要があります。日本小児科学会が監修する「こどもの救急」でも、こうした全身状態や水分摂取、排尿の状況などが受診判断の重要な確認項目として示されています。
症状が始まった時間、体温、嘔吐や下痢の回数、食べたものなどをスマートフォンに記録しておくと、受診時に医師へ説明しやすくなります。
2.旅行先でも受診できるよう必要なものを準備する
帰省や旅行に出かけるときは、急な受診に備えて、子どものマイナ保険証または資格確認書、医療証、お薬手帳、母子健康手帳などを持参しておくと安心です。
2026年8月現在、従来の健康保険証による対応は終了しており、医療機関では原則としてマイナ保険証、または資格確認書を提示します。旅行先など、かかりつけ医とは異なる医療機関を受診する可能性も考えて準備しておきましょう。
普段飲んでいる薬がある場合は、旅行日数より少し余裕を持って準備します。薬の名前や量が分かるお薬手帳も忘れないようにしましょう。
体温計、子ども用の飲み物、着替え、タオル、ビニール袋、ウェットティッシュなどもあると便利です。特に嘔吐や下痢が起きた場合は、衣類を汚すことがあるため、着替えを余分に準備しておくと安心です。
旅行前には、宿泊先周辺の小児科や休日・夜間診療所を一度確認しておくのもおすすめです。「体調を崩してから病院を探す」のではなく、候補をいくつか把握しておけば、いざというときの負担を減らせます。
3.知らない土地で受診先に迷ったときは
旅行先で医療機関を探す場合は、厚生労働省の「医療情報ネット(ナビイ)」を利用できます。全国の病院や診療所を、現在地や市区町村、駅、診療科目、受付時間などから検索できます。
子どもの場合は「小児科」を中心に探しますが、夜間や休日は対応できる医療機関が限られることがあります。実際に受診する前に電話をし、子どもの年齢と症状を伝えて、診察可能か確認するとよいでしょう。
また、「今すぐ病院へ行くべきか分からない」というときは、子ども医療電話相談「#8000」を利用できます。全国共通の短縮番号で、休日や夜間に、小児科医師や看護師へ子どもの症状や受診の必要性について相談できます。実施時間は都道府県によって異なります。
ただし、意識がおかしい、呼吸が明らかに苦しい、顔色や唇の色が悪い、けいれんが続くなど、緊急性が高い状態では、旅行中であっても119番へ通報してください。
まとめ
帰省や旅行先で子どもが体調を崩したときは、まず予定を中断して休ませ、体温だけでなく、元気の有無、呼吸、水分摂取、排尿、嘔吐や下痢などの全身状態を確認しましょう。
受診が必要になった場合に備えて、マイナ保険証または資格確認書、医療証、お薬手帳、普段飲んでいる薬などを旅行時にも持参することが大切です。
知らない土地では、厚生労働省の「医療情報ネット(ナビイ)」で近くの医療機関を探せます。また、夜間や休日に受診するべきか迷った場合は「#8000」を活用できます。
せっかくの旅行でも、子どもの体調が悪いときは予定を優先せず、しっかり休ませることが第一です。「近くの病院」「緊急連絡先」「必要な医療情報」を出発前に確認しておくことが、旅行中の安心につながります。























